There is something that I want you to know.

好きなものは、コンビ萌え

「科捜研の女」名作エピソードベスト10を偏った目で振り返る②

前回はこちら。続きでーす!

missy0786.hatenablog.com

第4位「疑惑の観光タクシー…予告された転落事故!奇妙なタイヤ痕、飛沫血痕の罠!! 冤罪を生んだ鑑定ミス!? 父親に尋問されるマリコ!辞職を要求する元管理官!」

season13 クリスマススペシャル(2013年12月25日放送)

なにか策略があって陥れられたとかじゃなくて、

本当に土門さんとマリコさんが捜査のなかで犯した痛恨のミスの話なんですよね。

この2人が協力して事件を解決していくのが「科捜研の女」ですが、それに対するアンチテーゼというか。

当然のように土門さんとマリコさんがやってきた捜査手法に対して、当時鑑識だった藤倉さんがNOをつきつける。それによってどういう影響が出ていくのかを愉しむお話だったと思います。

その後、藤倉刑事部長との対立が大きな主軸となる第14シリーズへ続く、序章のようなスペシャルでした。

 

切なさは、情が伴ってこそ成立する

どもマリ的ポイントは本当にもりだくさんなんですが、私が一番気になるのはこのネクタイの意味。

土門さんのセクシーさを前にしてあんまり深く考えてなかったんですけど(笑)、

このトレードマークである赤いネクタイを解くのは、マリコさんとの接触が禁止されたあとに一人で立ち向かっていく決意の現れなのかなって。

離れ離れのときは、土門さんネクタイしてないんだよね。

ここのシーン、本当に滾るよ(笑)。

なにも解決していないのに、傷を舐め合うようなことをこの2人はできないんだってことです。まさに戦友!

精神的に追い詰められた相手に寄り添うことよりも、それよりも大切なことがあるってことですね。

 

でもそれはある意味、仕事上のパートナーだからこその思いであって、それでも滲み出るものが、今回は特に内藤さんの演技には感じます。

本当は心配で心配で、居ても立ってもいられないくらいの激情を必死に理性と使命感とで抑え込んでいるんじゃないのかって。

 

私がどもマリについてまとめるにあたって何度も言っている「恋愛関係にならないからこその切なさ」ですが、

本当にカラッとした関係なら切なくならないはずなんですよ。

ここに不思議と情感があるから、勘ぐりたくなるわけです。

 

事件解決まで離れ離れになる前のシーンでも、内藤さんなんか匂わせてるんだよね…。

このとき土門さんがどんなことを思っていたのか、いろんなことを考えてしまいますよね。

ただお母さんに申し訳ない気持ちがあるのか、いまからマリコさんが受ける試練を思ってのことなのか、心配したとして少しでも女として扱った自分に驚いているのか……とか。

内藤剛志さんて、余白のある演技ができる役者さんなんだってあらためて思います。

意図があってやっているんだけど、観る側がいろんな解釈ができるような表現であるということ。

それは沢口靖子さんといろいろ足し算引き算しながらキャッチボールできているからこそ、ですね。

これこそ、どもマリが人気が出た要因だと思います。

 

痛みを伴って、それでも貫き通す茨の道

マリコさんがすべての落とし前をつけようとしたとき、佐久間部長がすべての責任をとってくれるという痛みを伴うラスト。

どもマリ的にはここが好きなんですけど(笑、)

 大切なのはこれですね。

佐久間部長、ホントいい上司だな…。

今回のことで、マリコさんは特にダメージを受けて、第14シーズンはそれを引きずり続ける描写がいくつかあります。

いままで、佐久間部長っていう好きにやらせてくれた上司が、自分たちが犯したミスによって去ってしまう。

藤倉部長を前にして、自分たちが矜持をもって立ち向かっていく力をいきなり求められていくわけですね。夫婦になれ!ってことですわ(笑)。

 

で、いまは本当に夫婦の域に到達して次は部下育ててるんだからね……それでも萌えが終わらないどもマリの不思議さよ……。

第14シーズンすごく観たくなってきたので、見直そうかと思います。

相馬くんがひとつ大人になる話もあったり、楽しいですよね。

そうしようかなー(笑)!